「味が違う」「表示が分かりにくい」「本当に安全なの?」
食品に関するクレームは、私たちの身近なところで日々起きています。こうした声を見ていくと、食品トラブルの“本当の原因”が見えてきます。消費者クレームから分かる食品トラブルの実態を、対策も含めて紹介します。
■表示に関するクレーム
全体の中で最も件数が多い傾向があります。
- 「〇〇が入っていないと思って買った」「無添加だと思ったら添加物が入っていた」
- 表示漏れ・分かりにくさ(特に「くるみ」など新しくアレルギーに追加されたもの)
- 「健康に良いと書いてあるのに効果を感じない」
- 強調表示・誤認表示
- 「国産だと思った」「天然だと思った」
対策 ①「誤認されにくい表示」を前提にした事前点検の徹底
②「法令遵守+分かりやすさ」を両立した表示設計
③ クレームを“改善材料”として活かす社内ルール化
■異物混入に関するクレーム
件数は多くないが、重大クレームになりやすい分野です。
- 毛髪、虫、金属片、プラスチック片
- 原材料由来の異物(骨、殻、種など)への不満
- 「製造時に混入したのでは?」という疑念
対策 ①工程管理・設備対策の強化(未然防止)
②原材料由来異物への説明・表示の工夫
③クレーム発生時の初動対応と記録体制の整備
■品質・味・外観に関するクレーム
日常的に多いクレームです。
- 味が違う、薄い、濃い
- 食感が悪い、固い、溶けている
- 色が違う、見た目が悪い
- 「以前と比べて質が落ちた」
対策 ①官能基準とばらつき管理の強化
②製造条件・原料変更の履歴管理と影響検証
③外観品質の出荷判定と情報発信の見直し
■期限・保存・安全性に関するクレーム
消費期限・賞味期限の理解不足から生じることも多いです。
- 「期限内なのに腐っていた」
- 「期限切れ商品が売られていた」
- 保存方法が分かりにくい
対策 ①期限表示と意味の明確化
②販売・管理体制の強化
③保存方法の分かりやすさ向上
■価格・内容量・コスパへの不満
近年増加傾向にあります。
- 内容量が減った(ステルス値上げ)
- 容器が大きいだけで中身が少ない
- 価格に見合わない
対策 ①内容量・価格変更の「見える化」
②容器サイズと中身の乖離をなくす工夫
③価格に見合う価値の明確化
■健康被害・体調不良の申し出
件数は少ないものの、最優先対応が必要です。
- 食後の腹痛、下痢、アレルギー症状
- 食中毒の疑い
- 機能性表示食品への健康影響相談
対策 ①初動対応の迅速化と被害拡大防止
②医学的・専門的対応への適切な誘導
③原因究明と再発防止の徹底
考えられるリスクに目を向け、
もしものクレームにも落ち着いて対応できるよう、
日ごろから備えておくことが大切です。


